水商売や風俗業の方の自己破産　池袋東口法律事務所

自己破産　よくある質問（弁護士によるQ＆A）

東京池袋の自己破産の経験豊富な弁護士が質問にお答えします。無料相談のときにもなんでもお尋ね下さい。

Ｑ．私は水商売なのですが，自己破産はできますか？

Ａ．一言で言えば，水商売だからといって自己破産ができないということはありません。過去の依頼者の方には風俗にお勤めの方も多数おられましたが，無事に破産手続を終えることができており，法律上何も問題はありません。特に，借金先が一般の消費者金融やクレジットカード会社である場合は，自己破産は有効な借金解決の方法です。

　事実上の問題として，風俗業の方は自己破産の手続で裁判所に提出が必要な給与明細書をもらっていず必要書類の用意ができないとか，税金の申告をしていず課税証明書が非課税証明書しかないとか，ご住所が友人宅だったりして住民票と違っているとかで，手続上の多少の支障があることがあります。しかし，弁護士が検討すればいろいろと対策があるものですので，ご心配はいりません。

　小職の経験上，風俗業の方は収入が少なかったり不安定でお金を借りたという方の他に，借金の原因に複雑な経緯がある方が多いようです。例えば，誰々に騙されてとか，お金を貸して返ってこないといった被害を受けてしまったケースもあれば，ホストクラブに使ってしまってといった浪費的な話もしばしばあります。

　しかし，いずれにしても，現在借金が返せないのであれば，自己破産ができないということはありません。

　なお，借金先が一般の消費者金融やクレジットカード会社ではなく，勤務先や個人の方からの借金の場合は，債権者との今後の付き合いを考えて借金の整理を進める必要があるでしょうから，弁護士にご相談下さい。

　また，収入に増減があるため，手続に必要な実費や費用の用意が分割払でも固定料金では難しいという方もおられます。これについてはご事情に応じて様々な対応方法がありますのでご相談下さい。

　風俗業ですと収入が出来高払いで不安定になりがちで，たまには借金も仕方がないかもしれません。返せなくなったら風俗業でも自己破産ができます。自己破産で借金をなくすことができます。

　自己破産をして借金がなくなった後は，風俗業を続けておられる方も卒業される方もいらっしゃいます。それはご自身の事情と判断で決めていただけばよいことです。

　そして，さらにその先も風俗業を続ける方に気をつけていただきたいことがあります。風俗業の方は（店舗で雇われている方を除けば）個人で商売をしている事業主なわけで，人や組織に頼らず，個人の力で生き抜いていらっしゃいます。これは人間本来の基本的な生き方で，たくましい生き方ですね。成果も失敗もすべて自分次第ということで，収入に制限はなく良い側面もあるお仕事ですし，他方で会社員のような社会保障が不十分ということもあります。個人事業をやっていく上で，収支の管理は個人事業ではとても大切です。

　今回，自己破産で借金をぜんぶ整理しても，また借りてしまっては仕方がありません。お金を使いすぎてしまう原因を考えて，また借金を繰り返さないために，お金の管理の仕方をうまくするように心がけてください。個人事業は商売です。賢い商売人であってください。

　池袋という場所柄もあり，水商売や風俗業の方から自己破産のご相談をお受けすることは珍しくありません（個人的に偏見はまったくありません。）。池袋の事務所だけでも過去数十人〜の方が自己破産で借金の整理をされ，生活の立て直しをされました。

　自己破産については，水商売だからとか，自分には表の手続きができないのではないかなどと気に病むことなく，東京池袋の弁護士にご相談下さい。

著作者：弁護士　笹浪　靖史