任意整理をするとクレジットカードは作れませんか？弁護士が回答

任意整理による債務整理

任意整理　よくある質問（弁護士によるQ&A）

池袋の任意整理の経験豊富な弁護士が質問にお答えします。無料相談のときにもなんでもお尋ね下さい。

Ｑ．任意整理をするとクレジットカードは作れませんか？

Ａ．まず，任意整理をする業者については，整理の対象ですので，クレジットカードは利用中止になります。ご依頼の際に任意整理対象業者のカードを弁護士がお預かりして，業者に返却します。

　次に，任意整理では，借金や資産全体の状況にもよりますが，必ずしも全てのクレジットカードを任意整理の対象としなくてもよい場合があり，任意整理をしない業者についてはそのまま利用を続けることができる場合があります。ただし，信用情報機関（※下記参照）には任意整理をしている旨が一定期間登録されますので，カードの更新のタイミングなどに業者が随時行っている信用情報チェックにより，業者は遅かれ早かれあなたが任意整理を行っていることを知ります。この場合，ちゃんと毎月返済を続けているケースでは，毎月返してくれているからよいということで，そのまま何もいわれず，多くの場合そのままカードを利用継続できます。しかし，業者がカードを利用継続させるかはもともと業者次第のところがあり，例えば業者は任意整理をせずとも契約者の年齢がある程度高齢になるとカードの継続を認めないがありますし，その他，収入の状況，負債総額，勤務先の規模，勤続年数そうした様々な理由とあわせ総合的に判断され，カードを利用停止にされてしまう可能性はあるでしょう。

　今後に別の新しいクレジットカードが作れるかどうかについては，これも対応が業者次第ですが，一般的には信用情報機関に情報が掲載されている期間は審査が厳しくなりますから，特に銀行系といわれるクレジットカード会社など元々審査が厳しい業者については作れないことが多いと思われます。逆に，街の中小の業者が発行するカードや，本人の収入よりも配偶者の収入を事実上与信の対象とした主婦向けカード，限度額が低いカードなどは作れてしまうケースをよく見聞きするところです。信用情報に乗っているからカードを発行してはいけないという決まりはありませんので，審査はあくまで業者次第ということです。

　弁護士が債務整理の相談をお受けしていますと，例えば任意整理中の方が支払いが厳しいときがあり試しに新しいカードを申し込んでみたら通ってしまってまた借金が増えたとか，自己破産をして３年後のまだ信用情報機関に情報掲載がされているはずの方が試しにクレジットカードを申込んだら作れてしまい，また多重債務に陥ってしまった，といった話をしばしばお聞きします。

　こうして，実際には信用情報機関に掲載がされていても，特に緩い業者は，クレジットカードが作れたりするのです。だからといって，一度整理をしてせっかく負債から自由になろうとしているのに，またカードを作ってしまったら同じことの繰り返しです。返済できないような借金はしないで下さい。

　※まったく法律問題ではありませんが，家計の見直しについても弁護士からお話しさせていただくケースがあります。これは事実上債務整理の成否に影響するのです。
　お金がないときは借金をすればよいという考えを改め，収入を増やし，必要性の低い支出を減らし，黒字家計を目指しましょう！一番簡単な方法は外食を減らしたり，家族全員のスマホを格安ケータイに変更することです！無駄な保険は解約も検討し，黒字家計を作ってください。

　なお，近時，銀行がデビットカードという「VISA」や「MASTER」のマークが入った銀行預金から決済ができるサービスを行っています。デビットカードは一部の銀行を除き発行審査がありませんので，任意整理などの債務整理を行っていても問題なく作ることができ，日常の決済に利用することができます。また，プリペイドのVISAのカードやペイペイなど新しい決済サービスも次々登場しています。こうしたサービスを利用すれば，クレジットカードで借金をせずとも生活上困ることは少ないのではないでしょうか。

　※信用情報機関…ＣＩＣやＪＩＣＣ，全国銀行個人信用情報センターは，消費者のクレジットやローンに関する信用情報（個人の属性・契約内容・支払状況・残債額など）を加盟会員であるクレジット会社などから収集し、それらを加盟会員からの照会に応じて情報提供している。

　池袋東口法律事務所では，弁護士が借金に関するご相談全般をお受けしています。任意整理や自己破産の法律問題に限らず，こうした生活上や事実上の問題のご相談を含めてお答えできますので，お気軽に池袋まで無料法律相談においで下さい。